第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
ヒュルヒュル~~~。
バンッ!!
轟音とともに、打ち上げ花火が、夜空に舞った。
そして、続けて、また―――。
ヒュ~~~ッ。
ドン、ドンドンッ!!!
大輪の花火が、夜空を覆い尽くしている。
綺麗!
それにすっごく大きい!!
………って、これ、本当に市販の打ち上げ花火?
なんか、規模が大きいんだけど?
花火玉なんじゃない?
花火師もいたりして………。
次から次へと上がる花火。
あまりの音と素晴らしさに、しばし見とれていた。
打ち上げ花火が一段落すると、レオと私は、手持ち花火に火を点けた。
パチパチと手元で輝きを放つ花火。
これはこれで、綺麗で楽しい。
「マイン先生、レオ、撮るよ~」
声の方を向くと、ノアがカメラを構えている。
私とレオは、笑いながらポーズを取る。
「生徒会メンバーは、集合~」
ノアの、のんびりとした掛け声に。
「招集力に欠けるな」
カインが苦笑しながらも、皆は集まってきた。
カシャ、カシャ、カシャッ。
何の前触れもなく、シャッターを切られる。
「おい、ノア。普通、撮る時、なんか言うだろ、チーズとかよ。なんで黙って撮ってんだよ、おかしいだろが」
カインが文句をつける。
「えー、いいよー、こんなんで。よく撮れてるし」
ノアの独特のテンポにまた笑いが生まれる。
とりあえずシャッター音に合わせて、思い思いにポーズを決めてみる。