第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
すっかり、夜色が濃くなった頃―――。
すべての食材を焼き、カインとアランも満足気に、やっとお肉にかじりついてる。
「花火やろー、花火」
ユーリとノアが、花火の入った袋をたくさん持って登場した。
「打ち上げ花火あるのかよ?」
「先輩、ネズミ花火もありますよ」
カインとアランが、興味津々に花火を覗き込む。
「俺達が火点けるから、カインとアランは、もう少しゆっくり食べてたら?」
ノアが、そう言っても。
「そうもいかねえだろ」
「ですね」
カインとアランは、ニヤリと顔を見合わせている。
こういうの、好きなんだろうなあ………。
大きなロウソクが真ん中に立てられて、皆は手持ち花火を始める。
ジュッ。
ジリジリ………。
シュウ――ッ!!
パチパチとあちこちで光の花が咲く。
「綺麗だね」
「マイン先生もやろうよ。はい」
「うん、ありがと」
レオから花火を受け取る。
残ったビールを飲み干して、ゴミ袋に入れる。
「あれ、マイン先生、ビール飲んでたんだ。どこで買って来たの?」
「これもシドからの差し入れなんだ」
「へえ、シドから、ね」
レオが目を細める。
そうだ、レオに聞いてみよう。
「あのね、皆はシドを知っているのに、私だけ知らないから、なんか………」
そう切り出した時―――。