第23章 私立リアリン学園!昼休み~シド&ルイ~
「生徒会、サッカー部の健闘を祈って………乾杯!」
ゼノ様の音頭で、一斉に乾杯する。
私は、冷えたビールをありがたく飲む。
うっわ、美味しい~~!!!
お肉の焼けるいい匂いが辺りに立ち込める。
「キャプテン、腹減った~」
「早く食いたかったら、焼くの手伝え!」
カインが、汗ビッショリで笑いながら怒鳴ってる。
「あと三分二十秒焼いたら食べ頃かと」
アルバートが腕時計とコンロを交互に見ながら呟いている。
「アルってば、こういうのは豪快にいかなくちゃあ………っと、お肉もらってくよ!マイン先生、はい、どうぞ」
あの霜降り肉が乗ったお皿をユーリに手渡される。
「いただきます………ん、すっごく美味しいっ!!」
「やっぱお肉の質が違うよね」
ユーリもお肉を頬張りながら、笑みを浮かべる。
お肉にビールに………至れり尽くせりだ。
モグモグとしっかり味わって。
でも、あっという間に平らげてしまった。
「おかわりもらって来るね!」
ユーリは、私の分のお皿も持ってコンロへと向かう。
お肉にかじりながら、笑い合って―――。
辺りは、明るい笑い声が絶えない。
楽しいな。
ゆっくりとビールを飲み干しながら、空を仰ぐ。
いつのまにか辺りは紺色に包まれていて、暑さから解放されていた。
アルコールで火照った身体に、緩く吹いている風が心地よい。
おしゃべりと笑い声と、美味しいお肉で、私は心も身体も満ち足りていた。