第21章 私立リアリン学園!7時間目~カイン~
「さすがだろう」
「やればできるんだから。最初からこれくらい頑張ってよね」
「そうする。もう追試はごめんだ」
「わかんないよ?また次の休み明けに日本語忘れちゃうかもだし」
「………ったく、一言多いんだよ………そうだ、お前も来いよ」
「へ?どこに?」
「次、俺らがウィスタリアに帰る時。一緒に来いよ。そしたら、日本語忘れねえ」
思いがけない提案に、私の心は躍る。
カインの国、ウィスタリア―――。
テレビや雑誌でしか見たことがないけれど、自然と街並みの融合する、観光地として有名な小国。
「別に無理にとは言わねえけど」
「行く!行きたい!」
私は、とっさに大声になる。
と。
ミシェルが言った、『王位継承者』という言葉を思い出す。
「あ、ねえ。カインが、いつか国王になるんだよね?」
「その可能性もあるが、王位継承者は俺だけじゃねえから」
「え、そうなの?」
「ま、そうなるようにガキの頃から教育されてきたけどな」
あー、なるほど。
育ちの良さが、にじみ出てるもんね。
王位継承者として幼い頃から期待されてきたのだろうし。
カインが育ってきた環境を想像することもできないけど。
………口が悪いのは、厳しく育てられた反動なのかな。
「カインがどんな所で育ったのか知りたいよ。いつからこんなひねくれ者になったのか、とか」
「お前な………ま、百聞は一見にしかず、だ」
うん、そうだね。
ウィスタリアに行ったら、きっとカインの違う面が見れるだろう。
それは、とっても楽しみだ―――。