第21章 私立リアリン学園!7時間目~カイン~
「………メイドカフェのことは、悪かった。変な噂がたってるから、ハッキリさせたかっただけだ」
少しの沈黙の後、カインが口を開く。
「変な噂って?」
「だから………マイン先生が、フーゾクあがりだっての」
「………!!何それ!!」
そう言われてみれば、ミシェルとレオも、話の途中なのに、そう思ってたね。
「俺は、噂なんて信じてねえ。けど、マイン先生が、メイド服着てティッシュ配ってたのは事実だからな。ノアみたいに店まで追っかけてねえから実際どんな仕事してるかなんて知るよしもねえし………だから、聞きたかったんだよ、本当のこと」
「だからって、それ、皆の前で話すこと?私にだけ聞けばよかったんじゃない?」
そのおかげで、少なくとも何も知らなかったゼノ様、レオ、ミシェルまでもが知ることになったというのに………。
「学園の噂は、生徒会にも入ってくる。皆知ってはいたけど、気にしないふりを続けてたんだよ。影でコソコソ事実確認したりするような連中じゃねえし。俺は、このメンバーで疑心暗鬼なるのが嫌なんだよ。噂が事実で、仮にもし本当にフーゾクでも、ここでなら他の奴らに聞かれる心配ないかと思って………まさかユーリとアルバート、ノアまで事実知ってるとは思わなかったけどな」
「お気遣いありがとう~~けどフーゾクじゃないからっ!」
私は、皮肉を込めてお礼を言って、カインを睨む。