• テキストサイズ

【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第3章 ピアノレッスン~イケヴァン・モーツァルト~ 情熱編




「動くよ」

ゆっくりと、律動が始まる。

深く、深く………そして、時に浅く………。

その度に快感で、身体が震える。

ふと、頭の片隅で、先ほどの二重奏の旋律が奏でられる。

初めて会った時に聴いた、モー君のピアノ。

彼の作った曲は、繊細な見た目に反して、力強く情熱的で。

心を揺さぶられた―――。

孤独で冷たい、すべてが無意味に思えるような、悲しい前奏。

そんなセコンドとは、まったく趣の違う、明るく無邪気な心躍るような、プリモ。

交わることがない、必要ない………そんな思いで、一貫性を保とうとするセコンド。

天真爛漫に、飛び込むかのごとく、どこまでもまっすぐな、プリモのメロディーが高まっていき………。

お互いに近づこうとして、やめる。

戸惑い、また歩みよろうとする。

そして………お互いが、お互いのままを欲し、求め………。

やがて、重なり、共鳴する。

巧みな和音が、心にしみいる―――。



クッチュ、クッチュ。

律動とともに結合部から響く水音に、興奮がどんどんと高められていく―――。



並んで弾いた、あの曲。

交差する手と手。

感じる、思い。

どうして二重奏曲にしたのか、なぜプリモが必要か、わかった気がする―――。

私達は、言葉がなくても、伝わっている。

感じ取っているのだ。


「ああっ………いい、すご………ん、あっ、あ、あ、あん、ん、ぁ~~~ん………!」


最奥を激しく突かれ、あられもない声が、とめどなく溢れていく。



「ん………俺も、もう、限界………」



切羽詰まった声音。

更に加速する、律動。

再び、訪れる快感の嵐に、身体の震えが止まらなくて―――。







/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp