第21章 私立リアリン学園!7時間目~カイン~
「俺とアルはリリカちゃんに接客してもらったんだよ ♪ 今となっては、もう伝説だね」
ユーリが、自慢気に言うと。
「ユーリ、なぜ俺を誘わなかった?」
ゼノ様が険しい口調で言う。
え………ゼノ様まで?
「すみませ~ん」
ユーリが舌を出して笑う。
「ごめん、もう一ついい?リリカちゃんってのは、マイン先生の源氏名なんだね?」
レオが確認する。
「源氏名って」
私は、つい吹き出してしまう。
一体、なんでこんな話になったんだろう、と思いつつ………。
さっきまでの張り詰めた空気感がなくなって、和やかな雰囲気が漂っているにの気づく。
あ、それに。
あんなに心が張り裂けそうだったのに、今は全然そんなことなくて。
胸のつかえが取れたような………。
なんだか、スッキリした。
知られてはいけない、なんて気負ってたからかも。
けれど。
私は、別に悪いことはしていない。
先生がメイドしてたって、おかしくないよね。
うん。
堂々としていよう―――。
そう思ったら。
皆と一緒に笑えていた。