第21章 私立リアリン学園!7時間目~カイン~
「リリカちゃんが突然辞めちゃったのは、引き抜かれたからだって噂だったからさ。他の店をアルと二人で探し回ってたんだよ」
「ええっ?わざわざ探してくれてたの?」
私は、ユーリの言葉にびっくり。
「俺も、夏休み中ずっとリリカちゃん探してたよー」
「ノア!てめえ、急に国に帰るのやめるとか言い出して何してたのかと思いきや………まさか、メイドカフェ巡りしてたのかよ!?」
「あーうん、そう。ねえ、メイドカフェって、いっぱいあるんだねー。びっくりしたよ」
「本当ですよね。でも、店によってメニューやショーに特色があって飽きませんよね」
「ユーリとメガネ君は、リリカちゃんのこと知ってて行ったの?」
「ううん。ちょうど雑誌でメイドカフェの特集やってて、アルがすっごい食いつくように見てたから行ってみようかってなって。たまたま入ったところがリリカちゃんのカフェで」
「な………っ、俺は、別に食いついてないっ」
「えー、いいなあ」
「おい、ノア!俺の話を聞けって!」
………なんだか、勝手に盛り上がってるなあ。
「………あのさ、横からで悪いんだけど、カインとノア、ユーリとアルバートは、マイン先生のメイドカフェに通ってたわけ?」
レオが、控えめに口を挟む。
「なんで俺が、こんな奴の店に通わなきゃいけねえんだよ!コイツが宣伝用のティッシュ配ってたとこに会っただけだ!」
「ちょっと、こんな奴とかコイツって、言い方悪すぎ」
私はカインに文句を言う。