第21章 私立リアリン学園!7時間目~カイン~
改めて―――。
私達は、食堂のテーブルを囲み、サンドイッチを頬張っている。
そして。
「メイドカフェ?」
皆は、驚きの声を上げる。
「………勘違い失礼しました」
ミシェルは、顔を赤らめて、小さく頭を下げる。
私は、うんうんと頷く。
「ごめん、俺も。ラブ注入って言うから………注入っていうか挿入っていうか………あー、ヤラレちゃうってことか………って、単純に変換しちゃったんだけど。でも、本当に言葉どおり、マイン先生がラブ注入するんだね?」
「な………っ。レオ=クロフォード、それは学園内では禁止用語かと。風紀委員としては、見過ごせない。まったく………頭の中はどうなってるんだ?頭が良すぎるというのも難点なのだな」
アルバートが、メガネのツルをクイッと上げて呟きまくっている。
「リリカちゃん、人気ナンバーワンだったからね。メイド姿、すっごくかわいかったなあ。ね、アル」
ユーリが、にっこりと笑って言う。
「な………っ、俺に振るな」
「えー、だってアル、リリカちゃんにまた会いたいって、ず~っと言ってたよね?」
「な………っ、そんなわけが………」
アルバートは、言葉を失って真っ赤になっている。
あの時、ユーリと一緒にカフェに来ていたメガネの真面目君は、アルバートだったんだと思い出した。
アルバートが、私に会いたかった、なんて。
どこまでが、本当なんだろう………。