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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第20章 私立リアリン学園!~ゼノ~ 情熱編




しばらくの沈黙ののち………。



「満足か?」



私の顔を覗きこみ、笑みを浮かべる。

ゼノ様が、私の額を撫でる。



「その顔もいいな」



汗で貼りついた私の前髪をかき分けながら、また笑う。



穏やかな微笑みを見ていると、私もつられて笑顔になる。



「ゼノ様の、その優しい表情が好きです」



思ったことをそのまま言葉にすると、ゼノ様は少し驚いたような顔をして言った。



「俺は、そんなに優しい顔をしているのか?」


「はい」


「そうか」



私は、満ち足りた幸せを噛みしめていた。





ゼノ様は、ゆっくりと私の隣りに横たわる。



「俺は、学園を卒業の後、シュタインの国王となる」



「………?」



「生徒とこのような関係だと知られたら、マインも困るだろう。これからの一年は、先生として、そばにいてくれないか」



………先生として、か。



私は、急に現実を突きつけられた気がした。



そうだ、ゼノ様は、時期国王。

卒業したら、私なんか手の届かないところにいる人なんだ。



甘い時間は、いっときの出来事に過ぎなかった。

当然のことだけど―――。



今、こうして、こんなに近くにいるのに………。



ゼノ様は、上を見上げている。

それは、遠い未来を見据えようとしているかのようだ。

私も天井を仰ぎ見るけれど、こらえきれずに目を閉じる。



………泣いては、ダメ。



そう自分に言い聞かせるけれど。



涙が、溢れそうだ―――。







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