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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第19章 私立リアリン学園!6時間目~ゼノ~




「おかしいか?こういうのをなんて言う?マザコン、か」



ゼノ様の口からマザコン、なんて言葉が出てくるとは思ってなかった。

照れ隠しに、あえてそんなことを言ってるのだろうな………。



「そんなことないです。お母様の唯一の形見なんですよね?大事に持っているのを、おかしいなんて思いません」



私は、つい、必死になって強い口調になる。



「いつも財布に挟んだままで、気にもとめていなかった。存在さえ忘れていたくらいだ。あのメモを落としたことなど、今まで一度もなかった。それなのに」



そこで、ゼノ様は言葉を切って。

私に向き直る。



「あのメモが、マイン先生に引き逢わせたのだろうか」



「………!!」



「母が言っていた。出逢いを大切にしろと。今なら、よくわかる」



ゼノ様の手が、私の頬に触れる―――。



「泣いている時は、涙を拭おう。困っている時は、力になる………俺は、マイン先生の笑っている顔を見ていたいのだ」



「………」



私は、どう答えていいのかわからず、ただ、ゼノ様を見つめ返す。



「誰かの表情がこんなにも気になることなど、今までなかった………気づけば、いつのまにかマイン先生のことばかり考えている。頭から離れない………この感情は、なんというのだ?」



「それは………」



私は、答えようと口を開こうとして―――。

唇をキュッと引き結び、俯く。



それは、その感情は―――。







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