第19章 私立リアリン学園!6時間目~ゼノ~
「マイン先生の言うとおりだった」
「………はい?」
「アンケートに書いていただろう、自動販売機の売り切れが多いと」
「アンケート、ですか」
私は、自分が書いたアンケートを思い起こす。
『4.その他、改善するべき点、学園への要望、意見等
自動販売機のジュースが放課後になると売り切れが多くて、飲みたい物が飲めたくて困ります 改善してほしいです』
うん、確かにそう書いた。
「俺は、アルや皆に買って来てもらうことが多くて気づいていなかった。放課後は、いつもああなのか?」
「う~ん、大体そうですね」
「生徒会の休憩時間にアルがよく飲み物を買いに行くが、たまに帰りが遅い時があった。近くの販売機が売り切れで違う販売機にまで、わざわざ探しに行っていたのではないかと」
「多分そうだと思います。要望書いたら改善されますかね?」
「ああ。そのために俺達がいる………マイン先生と同じように不便に思っている者も大勢いるはずだ。だが、いつものことだと諦めてしまっているのだろう。こうして意見を出してもらわないとなにも進まないからな」
「私、少しは役に立ちますねえ」
私はおどけて言う。
「少しどころではないではない。マイン先生には、感謝することばかりだ」
「そんな」
ゼノ様の言葉はストレートで。
時折、恥ずかしくなってしまう………。
ゴクゴクとレモンティーを喉に流し込む。