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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第19章 私立リアリン学園!6時間目~ゼノ~




「あの日、なぜ泣いた?」



「………」



聞かれて。

すぐに思いついた。

生徒会室で、二人きりになったあの日―――。



『悪いが、俺は仕事を早く終わらせたい』



私のことを迷惑そうにそう言った、ゼノ様が忘れらない。

確かに、私が悪いんだけどね。



「アルから聞いた。泣いていたらしい、とな。俺のせいか?」



「………っ、ゼノ様のせいじゃありません!あれは、私が………」



言いかけて、口を押さえる。

これじゃ、私が泣いていたのを認めたのも同然だ。

けれど。



「聞かせてくれないか………あれ以来、マイン先生の俺に対する態度が変わったと思うのは、気のせいではないよな?」



そう言われて。

観念して話し始める。



「私が悪いんです。ゼノ様は忙しいのに、つまらない話ばかりしてしまって………あの時は、すみません」

「………つまらない、などと思ってはいなかったが?」

「え、だって………『仕事を早く終わらせたい』って言いましたよね?私のせいで仕事が中断しちゃって。迷惑だったのでは?」



「あれは………」

一瞬、ゼノ様が言葉に詰まる。



「………?」



「二年前の俺を見てかわいい、などと言うから」



ゼノ様が、私から目を逸らす。



………。



ゼノ様の頬が、うっすらと赤く染まっているのは、気のせいじゃないよね?

え、もしかして………照れてる!?



えっと、えっと………それって、どういうこと?



照れ隠しだったってこと?



じゃ、私と話すのが嫌だったわけじゃなくて。



―――私の勘違い!?







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