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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第19章 私立リアリン学園!6時間目~ゼノ~




もっと空を仰ぎ見たい。

もっと、もっと、と―――。



私は、無意識に首を後ろにそらしていく………。



と。



ガクリッ、と。



体勢が崩れて。



あ、どうしよ、転ぶ―――。



そう思った時、ゼノ様をすぐ近くに感じて。

腕を広げているゼノ様………。



けれど、私はなんとか自力で体勢を立て直し、ほっと安堵の息をつく―――。



「大丈夫か?」

「あ………はい」

ゼノ様の腕が、不自然に下げられる。

それを見て、我に返る。



ゼノ様………私を支えようとしてくれたんだね。

あのまま転びかけていたら、あの力強い腕で抱きとめられてた?



………って、私って、バカ!

大バカ!

とっさに、転ぶのみっともないって頭が働いて、頑張っちゃったけど。

ゼノ様に助けられてみたかった!!!

私、ほんとにバカだよお………。



も、なんか、こんな時だけ反射神経よかったりして。

そんな自分が、恨めしい………。



「どうした?」

ゼノ様が、私の顔を覗きこむ。



「は、いえ、どうもしませんっ」



私は、ドキドキする自分を必死に抑えて答える。



「マイン先生は、表情がよく変わるな」



「えっ」



「困ってるのか、驚いてるのか………わかりやすい時もあれば、時に、なぜそのような表情をするのかと、思うことがある」



「そうですか………」



「俺は、人の感情に疎い。知りたいと思うこともなかった。だが………」



ゼノ様は、まっすぐに私を見つめている。

吸い込まれそうなほどの、夜よりも深い濃い瞳。

その強い輝きから、目を逸らせなくて………。







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