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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第19章 私立リアリン学園!6時間目~ゼノ~




アランが、私の方に向かって歩いてくる。



「全然進んでねえじゃん」



ユーリが切り終わったたくさんのお肉と、私の二、三切れしか切っていないお肉を見比べている。



「これは………っ」



皆に切り方を教えてたから進んでないだけで………と、言い訳しようかと思ったけど。



「貸して」



アランが手を出すので、包丁を渡す。



「俺がやった方が早い。マイン先生は、野菜切って」

「私、お肉で大丈夫だよ?」

「肉の方が切るの、力いるだろ。遠慮とか必要ないから」



………あ、そういうことだったのか。

アランって、なんだかんだで優しいんだよね。



手際よくお肉を切っていくアラン。



うわ、早いし、綺麗。



「さっすが、アラン様。十人力だね」



ユーリも感心している。



そして、私は、別のことに気づく。



「ねえ、どうしてユーリは、アラン様なんて呼ぶの?」



ゼノ様のことは、皆が様づけしてるから不思議ではないけど。

アランとユーリは、同じクラスだし………。



「俺、実は皆より一コ下なんだよね」

「え、そうなの?どうして?」

「飛び級したんだ」

「飛び級?なんで?」



私は、驚いて声が大きくなる。



「なんでって?それは、優秀だから、だよ」



いつものように、朗らかに笑って答えるユーリ。



「優秀なんだあ」

「あれ、信用してない?」

「ううん、そういうわけじゃないけど」



飛び級なんて。

外国では、そういう制度あるみたいだけど。

私の周りでは、なかなか聞かないから、ちょっとびっくりだった。

この学園は、いろんな制度を取り入れてるんだな―――。







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