第19章 私立リアリン学園!6時間目~ゼノ~
あ。
と、いうことは。
私は、思いついて、前々年度のファイルをめくる。
やっぱり♪
前々年度の生徒会メンバーの写真の中に、見知った顔を見つける。
一年 会計監査 ゼノ=ジェラルド
二年前は、さすがに幼さがあるよねえ。
思わずニンマリとしていると。
「何か楽しいものでも見つけたのか?」
いつのまにか、ゼノ様が私の様子を伺っていた。
「去年の写真に皆が写ってたから、一昨年のにも、もしかしたら!って見たら、やっぱりゼノ様がいました!ずっと生徒会役員やってるんですね」
私は、写真がゼノ様にも見えるように、ファイルを机に広げる。
「先輩に誘われてな………いろいろなことを教わった」
ゼノ様も少し身を乗り出して当時を懐かしんでいるように目を細め、写真に見入る。
「学園をまとめることは、国をまとめることに繋がる、とな」
「いい先輩に囲まれてたんですね」
「ああ、俺は昔も今も仲間に恵まれていると感じる」
「そうですよね」
私は、昨日の生徒会役員の様子を思い起こす。
真面目くさったアルバートは、ゼノ様に忠実で。
どれだけゼノ様を慕っているかは、少し見ただけでよくわかった。
あの横柄なカインでさえも頭を下げるほどに、ゼノ様を敬っていて………。