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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第17章 私立リアリン学園!5時間目~ジル~




カタンッ。


小さな音を響かせて。

本棚に手をついたジル教頭に、囲われてしまう―――。



「………!?」



「なにか困った事がありましたら、いつでも力になりますよ?」

「あ………ありがとうございます」

「私には、相談しづらいですか?」

「いえ、そういうわけでは………」



一瞬の沈黙の後―――。



「………クロードには、話すのですよね?」

「えっ、クロード?」



ここでクロードの名前が出てくるとは、まったく思っていなかったので、目をまるくしてしまう。

………ジル教頭は、何を言いたいのだろう。



「なぜ、あの時、貴女を助けたのが私でなかったのか、そればかり悔やんでしまうのです」



「あ、あの時って………?」



そう聞き返しながらも、ジル教頭が何を言おうとしているのかを理解していた。


あの日―――。

初めて私達が、出会った日のことだ。



『ヴァン』で、見知らぬ人に声をかけられて困っていた時。

私は、クロードに助けられたのだった。

あの時、少し離れた場所にいたジル教頭を思い起こす。



「あれが私だったら、マイン先生は、クロードではなく、私に心を開いていたのでしょうか」


「あの、私とクロードは、別に何も………」







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