第17章 私立リアリン学園!5時間目~ジル~
なんだか、今日は優しかったような………。
私は、ふっと力が抜けて、椅子にへたり込む。
ほぉっと、ため息をつく。
両の手のひらを開くと。
すっごい、汗かいてる。
ジル教頭と話す時は、いつもこんなになってる気がする………。
机に積まれたファイルに目を落とす。
一番上のファイルを横に置き、二冊目のファイルをパラリとめくって見ると。
えっ!?
何、このファイル!!
パラパラとページを繰っていく。
そこには、出席番号順に生徒の情報が事細かに記してあった。
………これは、一年生の生徒全員?
じゃ、こっちは、と。
三冊目のファイルを開くと、思ったとおり、これは二年生の生徒達で。
と、なると、四冊目は開かなくてもわかる。
芽瑠先生って、ずいぶん熱心な先生だったんだな………。
なんて、感心していると―――。
キンコンカンコン~♪
うわっ、予鈴が鳴ってる~!
慌てて、鍵のついた引き出しにファイルをしまうと、教科書を手に足早に教室へと向かう。