第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
1年1組の教室に着くと、息を整えて、そおっと覗きこむ。
教室には、アランとレオが並んで座っているだけで、他には、誰もいない。
二人の机には、同じ紙袋が置かれていて、二人ともイチゴサンドを頬張っている。
―――やっぱり。
と。
レオと目が合う。
「あれ、マイン先生?」
うわっ、見つかった………。
私は、慌ててドアに隠れるけれど………。
もう、見つかったんだから、隠れても仕方ない。
開き直って、教室に入って行く。
「アランに用事?」
「………そういうわけじゃないんだけど。レオは、どうしてここで食べてるの?」
「俺?生徒会の資料作りがあるから、早く食べ終わって仕上げようと思ってね………あれ、ということは、マイン先生は、俺に用があるってことかな」
「えっと………あのね、昨日レオがイチゴを買ってたから。ほら、アランに頼まれたって言ってて」
私は、言いたいことが、まだ頭の中でまとまってなくて。
でも、とりあえず思いつくまま言葉を紡ぐ。
「だから、またイチゴサンド作るのかなって」
「イチゴサンド作ったら、何だっての」
アランが、不機嫌そうに口を挟む。
「あの、毎日イチゴサンドばっかりじゃ、栄養偏るかなって………」
「は?」
アランとレオは、顔を見合わせる。
「それ、なんかマイン先生に関係あるかよ?」
アランの鋭い視線が痛い………。
「か、関係は、ない、けど。特にアランは、サッカーの練習あるなら、もっと栄養ある物食べなくちゃ」
私は、怯まずになんとか言いきる。