第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
「ふーん」
ガタリッ。
アランが、立ち上がる。
私の方に向かって歩いてきて―――。
すぐ前に立ち、顔を覗きこまれる。
「なんなら」
アランの息が、前髪にかかる―――。
「マイン先生が、俺らの弁当になってくれる?それなら、栄養満点だし」
ふっ………と。
額に息を吹きかけられる。
「は?え?わ、私がお弁当、作るの?」
慌てて聞き返す。
「んなこと、誰も言ってねえよ」
「え、だって」
アランは、私のブラウスのリボンに手をかける。
リボンの輪っかに指を入れ、軽く引っ張る―――。
「マイン先生自身が、弁当になってって、言ってんの」
………!?
私自身が………弁当って?
何それ、何それ~~っ!!!
「あ、それ、賛成。俺もお願いしよかな。アランには悪いけど、イチゴサンドもそろそろ飽きてきたし。マイン先生なら、毎日飽きずに食べられそう………でも、イチゴサンドより甘そうだな」
近づいてきたレオも、距離を詰めてくる。
「イ、イチゴサンドより甘そうって………」
私は、後ずさる。
な、何を言ってるの!?
「俺、耳たぶから味わおうかな」
レオの人差し指が、私の耳たぶに軽く触れる。
「んっ………!」
少しの刺激に、過剰に反応してしまって………。
「それ、いいな。マイン先生、耳、弱そうだもんな」
そんな私の様子を見て、アランがニヤリと不敵な笑みを浮かべる―――。
ふ、二人の会話の意味が、わからないよぉ………。
アランとレオに、ジリジリと詰め寄られて―――。
トン。
背中が、壁につく。
………に、逃げられない!?