第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
「で?何か、思い出してくれたんだ?」
レオが含みのある言い方をする。
「………アランの合宿の日、私達、新幹線のホームで会った、よね?」
「やっと思い出してくれたね。よかった」
「アランとレオは、覚えてたんだね」
「もちろん。マイン先生、『せっかくお兄さんが見送りに来てくれたのに、ちょっと言い方が冷たいんじゃないかなって』言ってくれたんだよね」
「………よく覚えてるね」
「だから、こんなかわいいコに会ったこと、忘れるわけないって」
「もう………」
また、かわいいって………。
けれど。
あんな、一瞬の出会いだったのに。
そう思うと、あれは、運命の出会いだったのかな、なんて解釈しちゃったりして―――。
「マイン先生は、どっちかというと俺みたいなタイプが好きなんだよね?」
「ん?どこからくるのかな~、その自信は」
私とレオは、笑い合う。
男子宿舎の前に着くと。
なんとなく、離れがたく思える………。
「今夜、そのワインあけるんだよね?いいな、俺もマイン先生とワイン飲みたいな。こっそり、マイン先生の部屋、行っちゃおうかな」
「………!!レ、レオってば!」
「マイン先生は、なんでも真に受けてくれるから、からかい甲斐あるなあ」
「もうっ!」
「あ、一緒にワイン飲みたいってのは、本音だよ。じゃ、また明日、学校でね」
レオが手を振る。