第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
私達の次に、レジに向かってやって来た数人の女子生徒の話し声が、耳に入ってくる。
「きゃっ、レオ様よ」
「いつ見ても素敵」
「ね………こっち見てる!」
レオは、彼女達にニッコリと笑顔を向ける。
と。
「きゃ~~っ!!!」
悲鳴のような歓声が上がる。
「レオは、モテモテだよね」
私は、小声で言う。
「俺は、愛想ふりまいてるだけ。行こう」
ふっと、笑うレオ。
あれ、この笑い方―――。
誰かも、こんなふうに笑うような気がする………けど。
気のせい、かな。
私とレオは、並んでリアリンマートを出る。
「さっきのって、もしかして、ヤキモチ?」
「え?」
「モテモテだよね、っての」
「は?そんなわけないでしょ!」
私は、思いっきり否定する。
「なんだ。残念だな」
「あんなに大人気なんだから、残念もなにもないでしょ」
けれど。
皆が騒ぐのも、わからなくはない。
なんといっても、かっこいいし、優しいし、話していて楽しいし。
見た目はチャラいけれど、授業態度は真面目だし、成績もいい。
学級委員でもあり、生徒会役員でもある。
それって、人望があるってことだし。