第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
私は、頬が熱くなっていくのをごまかすように、言葉を続ける。
「リ、リアリンマートってすごいね。っていうか、学園がすごいんだね。でも、全部タダなら、IDカードなんて必要ないのにね」
「購入履歴をパソコンで見れるんだ。一日の消費カロリーや栄養バランスも表示されるから、ダイエットしてる女のコは重宝してるみたいだよ」
「そんな機能もあるんだ。便利だね」
「マイン先生には、ダイエットなんて無縁かな?」
「えっ、そんなことないけど」
「出るトコは出てるし、ね」
レオは、私の全身を舐めるように眺める。
「もう、レオったら!」
「でも、マイン先生、IDカードのこともリアリンマートのことも、ジル教頭から教えてもらってないの?」
「そう言われてみれば、初日にいろいろ説明してもらった気がする………けど、あの時は寝坊して遅刻しちゃったから、焦ってて………っと」
私は、慌てて口に手をあてる。
「ふーん、始業式にいなかったのは、そういうわけだったんだ」
「う………」
「こないだは、6時間目の授業、放棄したって噂があったし。マイン先生って、意外と大胆不敵なんだね?」
「そ、それは………」
私は、言葉に詰まる。
どうしよう………。
「あ、追求するつもりはないよ?ただ、マイン先生のことをいろいろ知りたいだけ」
「………どうして?」
「どうしてって………こんなかわいい先生のこと、気にならない男なんていないよ」
「………っ!!!」
「先生に見えないけどね」
「私………先生に見えない?」
「あんまりかわいいから、先生だっての忘れちゃうってこと」
「あ、え………そ、そうなの?」
レオって、口が上手いな………。
それに比べて、私は、しどろもどろだ。
こういう時、うまくかわせないんだよね。
先生に見えないって言われても仕方ないかも。
レオの方がしっかりしてるし。