第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
出入り口付近のレジコーナーは、セルフレジになっていて、始めにIDをかざして、商品をスキャンする。
なにか、違和感あるな。
そう思って―――。
はっと気づく。
値段が、ないんだ。
そういえば、商品にもどこにも値札がなかった。
IDカードをひっくり返して、まじまじと眺める。
………後から、精算方式?
給料から天引きってことなのかな?
いくら使ったのか、金額が出てくれないと落ち着かないんだけど。
そんなことを考えながら、レジ袋にワインとポテトチップを入れる。
「買えた?」
いつのまにか、レオが後ろにいて、私の様子を覗きこむ。
「買えたは、いいけど。この分の支払いはいつするのかなって、気になって」
「リアリンマートと学園内の購買と食堂は、お金は必要ないよ」
「え、それって、まさかと思うけど………タダってこと?」
「そう」
ここで売ってる物、全部無料って。
なんか、すごい………。
「それなら、もっと買えばよかった。………って、あ、また来ればいいのか!」
私が声を上げると、レオは、堪えきれずにふきだす。
「そんなに、おかしかった?」
「ごめん、ごめん。マイン先生って、かわいいね」
「え」
………かわいいって。