第15章 私立リアリン学園!4時間目~アラレオ~
「あれ、マイン先生?」
背後から聞き知った声。
振り向くと、そこに立っていたのは、レオだった。
「どうしたの?あ、お酒買いたいの?」
「そうなんだけど、ここ、開かなくて」
「IDカード持ってるよね?ここにかざして」
よく見ると、取っ手の横にカードを読み取る装置がついていた。
かざしてみると扉が開いた。
「本当だ。ありがと」
「どういたしまして」
レオは、ニッコリと、そつのない笑顔を向ける。
中を見渡すけれど………ビールが、ない。
なんで?
「何、探してるの?」
再び、レオが聞いてくる。
「ビールが、ないんだよね」
「マイン先生、ビール派?残念だけど、ここは料理用のお酒しかないんだ。一応、学校だから、飲酒用のお酒は置いてない」
「そういうことかあ」
生徒は飲酒禁止だから、この扉もIDが必要なんだね。
「俺達は、お酒買う時は事前に申請書を提出するようにしてるんだ。ここでIDかざせば、すぐ買えるけど、後からチェック入って、そっちの方が面倒だからね。でも、マイン先生のは、教師用のIDだから、問題ないか」
レオは、棚から白ワインを取り出して私に手渡す。
「これ、スッキリして飲み口いいからオススメ」
「そうなの?………って、レオ、飲んだことあるの?」
「そりゃあね、料理のついでにってことで」
ウインクをするレオ。
「じゃあ、オススメの白ワイン買って行こうかな」
私は、白ワインとポテトチップを持ってレジへと向かう。