第11章 私立リアリン学園!2時間目~ノア~
~順位~
この日の休み時間は、いつもより賑やかで生徒達がざわついていた。
廊下を歩いている生徒達の波は、一方向に向かっている。
………何か、あったのかな。
私もその流れに乗って、行ってみる。
うっわ、すごい人。
人混みの先にあるのは、壁に貼られた紙………ズラリと生徒の名前が並んでいる。
休み明けテストの順位が、貼り出されているのだった。
ふーん。
なんとなく、眺めて。
まだ、生徒の名前を覚えきれていないので、見てもわからないんだけどね。
学年別になっていて、3年生から順に見ていると。
「ええっ!?」
私は、見知った名前を見つけて、つい、大声を上げてしまった。
2年生の一番最初には、ノア=レオンハートと書かれてあった。
名前のすぐ下に五百点と書いてある。
確か、休み明けテストは基本五教科だった。
え。
………ってことは、全教科満点だったの?
ジル教頭が、今回の休み明けテストは、普段より難しいものにしたと言ってったっけ。
私も、1年生の採点を少し手伝ったから、わかるけど。
ノアって………頭、良かったの?
「すげ、ノア。また満点」
「満点以外、取ったことないでしょ」
「さっすが」
………満点以外、取ったことないって?
冗談でしょ?
私は、あまりの衝撃で、呆然と立ち尽くしたままだった―――。