• テキストサイズ

【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第11章 私立リアリン学園!2時間目~ノア~




~疑問~





失敗したなあ………。

私は、一人つぶやきながら、本の束を両手で抱え、ヨロヨロと歩いている。

次の授業で使う資料を用意するのを忘れていたので、今、慌てて資料室から取って来たところだ。

一冊はそれほどの厚みはないけど、クラスの人数分となると、結構な重量だ。



ふう、重っ………。



辺りを見回す。

生徒達が、笑い合いながら通り過ぎて行く。



こういう時、王子様がやって来て、私の荷物をヒョイっと持ってくれるんだよね。

………なあんて。

現実は厳しい。

ましてや、私は先生。

皆、見て見ぬふりだもんね。

いいですよー、だ。

これくらい、なんてことないんだからっ。



階段を前にして、休憩。

床に資料を置いて。

ふうっと、ため息。



「あれー、マイン先生、何してるの?」



後ろから声を掛けてきたのは、ノアだった。



「あ、ちょっと休憩」



「休憩?こんな所で?なんで?」



「………資料が重いから、階段昇る前に、ひと息入れようと思って」



「ふーん」



そう言うと。



ノアは、床に置かれた資料を一冊だけ残して、持ち上げる。



「どこまで運べばいいの?」



「えっ」



私は、置かれたままの一冊の資料を持ち、階段を昇りだしたノアの後に続く。




「1年1組の教室まで。ありがとう、ノア」



「どーいたしまして」



私とノアは、並んで歩く。



………なんか、話した方がいいよね。

起きてるノアなんて、滅多にないし。



あ、そうだ!

前から聞きたかったこと。



「あのね、ノア。ノアは、夜は何してるの?」

「夜?なんで?」

「だって、昼間いつも寝てるから」

「それは、眠いから」

「なんで眠いの?それって、夜遅くまでゲームとかしてるからじゃないの?」



私は、肯定の返事が返って来ると思っていた。

けれど。



「んー?夜は普通に寝てるよ?」



「へ?」



それって、なんか変じゃない?

夜は、普通に寝てるって………?

それなのに、昼も眠くて、授業中に寝てるってこと?

どんだけ寝れば、気が済むわけ?







/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp