第11章 私立リアリン学園!2時間目~ノア~
「………クソッ。厄介な奴、起こしやがって」
カインは、忌々し気に私をギロリと睨む。
「………」
それって、私に言ってるんだよね………?
怖っ。
「―――きゃっ!」
私は、支えきれず体勢を崩し、床に座り込んでしまった。
同時にノアが覆いかぶさって来る予感がして、とっさに目をつぶる。
けれど。
覚悟していた衝撃はなく―――。
恐る恐る、目を開けると。
すぐ目の前にノアの整った顔がある。
すんでのところで、ノアが両手を床についたので、私はノアに潰されずに済んだようだ。
「マイン先生、ごめんねー。大丈夫?」
ノアの手が、目の前に差し出されて。
私は、その大きな手を取って、立ち上がった―――。