第1章 皆でお祝い♪ ゼノ様バースデー!
―――と。
そこへ、突然、部屋の戸が開く。
そこには、お決まりのように、ユーリとアルバートの姿があった。
「………っうわっ、ゼノ様!?」
「な………っ!!」
「え?え?………ええっ?」
「なっ、なっ、なっ………っ!!」
ユーリとアルバートの慌てた声が、重なる。
私は、ゼノ様のシャツから手を離して、一歩、後ずさる。
は、恥ずかしいっ………。
4人の間に、妙な沈黙が流れている―――。
それを、ユーリの明るい声が破る。
「あ~、俺達、邪魔ですよね………ほら、アル、行こうか!」
「………とんだ失礼をいたしました。では、我々はこれで………」
そう言って、去ろうとする2人。
わ、どうしようっ。
「待て。共に祝ってくれるのだろう?」
扉を閉めかけた2人を、引き止めるゼノ様。
「そ、そうだよ。料理も冷めちゃうし。さ、パーティー始めよう!」
私も、慌てて声を上げる。
ユーリとアルバートが振り返り、私とゼノ様を見る。
「うん、そうだね。お楽しみは後でってことで♪ んじゃ、パーティー始めよっか」
「………失礼いたします」