第11章 未知との遭遇
5、lilas②
彼女の瞳に、
死柄木は首に手を当てるとそこを掻きむしりだす。
イラつきを見せ彼女を見つめる。その目は実に恐ろしかった。……
「あぁ……だから…早く回収しようって言ったのにさあ!!すっかり!ヒーローになっちゃったなあ!!……でも…それも嘘なんだろ?お前は…
ただ……あの日を償いたいだけで!!本当はヒーローなんて大っ嫌いなあはずだろ?!!……
だって!!お前は!!
お前の母親は…ヒーローに殺されたんだもんなあ!!
あの遊園地の時も!!父親が死んだ時も!!お前が世間に嫌われた時も!ヒーローは誰一人として助けなかったもんなあ!!!……なぁ…リラ…」
男の言葉は、彼女の戦闘を見ていた緑谷達にとってその事実は衝撃だった。
特に緑谷は彼女の個性を知っているからこそ……胸が痛くなる。
彼女が……個性をなるべく使わないように心を閉じたのは………
「お前はただ!!もう誰も大切なものを作らないために……心を消したんだろ?しかも、
お前の個性には弱点がある!!
それは…自信の身体の修復は!!お前自身の身体は治せない!!……」
彼女は償いと後悔の為か……
それに……彼女はさっき、かなりの個性を使ったはずだ……
つまり彼女は今限界が近いということ……
昨日まで、キャパオーバーで辛そうだった。
お願いだ……ヒーロー……
このままじゃ……虚言さんが…