第11章 未知との遭遇
5lilas③
彼女は男の言葉を聞くと、スっと肩を落し悲しげに笑う。
「あぁ……確かに…私は…ヒーローが嫌いだよ……
お母さんを殺したヒーローが未だ…生きているのも許せないし、憎くて……憎くて……たまらないよ………
でも……それより……自身の個性が嫌いだったんだ…個性なんて無ければって……どれだけ……思っただろう………
無力で、その場で死ねたらどれだけ良かっただろう………………
けど………私は…生きてしまった。約400人以上もの人の命を背負って……
忘れた事なんて1度たりともない……
ヒーローが来て欲しいとどれだけ……思っただろう………
けど……それより……嫌いなのは……」
彼女は自身の右手に黒い炎を纏う。
その瞳は涙を流し、その場にいるもの全てを魅了していた。
「力を持て余している人間だよ!!…自分自身だよ……!!」
その時、緑谷はふっと…彼女の異変に気づいた。
彼女の脚から血が滴っていることに
あれは………
けど…どうしてだ?
彼女は自身の身体を実現させ強人敵的な肉体にしたはずだ………
なのに……何で…
緑谷が疑問に思っていると、
緑谷の側で、相澤が起きたのか、その疑問に苦しげに応える
「あいつの……個性はッ…あくまで、実現ッ…だが、肉体変化や体力…向上……スピード変化など…身体的に変化……させる場合ッ
強すぎる実現は…自身の身体に相当な反動と負荷を起こすッ………」
「じゃあ!!虚言さんは……」
「あぁっ……!!、既に限界のはずだッ………」
相澤はこの見てるしかない現状に
願う
速く来てやってくれ……オールマイト…
悔しいが………今、あいつを救えるのは……あんただけだ……
動かない身体……
クソッ……これじゃあ……また、泣いているアイツの顔を見るだけじゃねぇか……
そして、彼等が
彼女の個性の辛さを………負荷…
その言葉の重い意味がわかるのは、もう少し、先のお話、