第11章 未知との遭遇
3、一時の勝利④
彼等が勝利を収めた後、リラはもう広場の近くまで、来ていた。
緑谷達も、水面にそいながら、出口を目指そうと歩き出すが、
中心で戦ってくれている相澤の事が気になって仕方がない、
彼は明らか無理をしていた……皆を守るために、
無茶して飛び込んだ…はずだ……
リラはそう考えると、唇を噛む。
急がなきゃ、…もう誰も……傷つく姿は見たくない……
少しでも…先生の負担を緑谷とリラの思いは同じだった。
近づくにつれ、相澤の姿が見えて来る。
二人の敵を布で巻き付け、倒せば、
中心にいた手つきの男が何やら呟き襲撃をしようと彼めがけ、走ってきた。
「………23秒……」
布を放つ相澤……だが、男は布を手を掴みもうすぐそこだ。
「20秒」
すかさず、殴りかかる相澤…だが、男は相澤の腕を掴むと、笑う。
「動き回るので分かりづらいけど…髪が下がる瞬間がある……」
男の言葉に目を見開く相澤……
そして、男は更に彼の手に力を与えると………
その場所から、見る見るうちに腕が砕けていく。
「たが、それまでの時間も段々短くなっている無理をするなよ!イレザーヘッド!!」
相澤は咄嗟に危機を感じ、男から離れた。
そこにすかさず、他の敵、
相澤は交わし、攻撃をしつつ痛めた肘を抑え、息を切らす。
「その個性じゃ集団との長期戦は向いてなくないかあ?君が、あくまで得意なのは……敵の個性を消してからの短期決戦じゃあ無いのかあ?それでも、真正面から飛び込んできたのは……生徒達に安心を与えるためか?」
「かっこいいなあ!かっこいいなあ!……所で…ヒーロー…本命は俺じゃない……」
男の狂気に相澤はもう一度、個性を使おうと構えるが…
ただならぬ気配に、隣を見た。そこには、人間とは思えない姿の化け物
化け物は相澤を認識すると、相澤を地面へと叩きつけた……