第11章 未知との遭遇
3一時の勝利②
「ブラックホール!!」
13号の声に、黒い霧はどんどん吸い込まれていく。
走りだす飯田に、サポートにまわる生徒達
一方、水難ゾーンでも…緑谷達が反撃をしようと、策を練っていた。
「何が戦うだよ!!馬鹿かよ!!オールマイトを殺せるかもしれない奴らなんだろ!!矛盾が生じてるぞ!!緑谷!!雄英のヒーローが来るまで、大人しくしてる方が得策だ!!」
峯田が先ほど、敵を倒すべきと語った緑谷の意見に涙ながらにそう訴える。
涙を流す峯田に緑谷は船の外を眺めながら、冷静に完結的に策を話し始めた。
「峯田君……下のヤツらは、明らかに水中戦を想定してるよね?」
緑谷の声に、隣にいた蛙吹も下にいる敵を眺め敵の観察をする。
「この施設の設計を把握した上で人員を集めたってこと?」
「そう……でも…そこまで、情報を仕入れて置いて……周到に用意してきた奴らにしちゃ……おかしな事が一つある……この水難ゾーンに蛙吹さッ……梅雨ちゃん!!が移動されているって点!」
「自分のペースでいいのよ………」
「あ……そうなの……」
「だから何なんだよ!!」
顔を赤くし、考えを伝えた緑谷に蛙吹はそう彼に向き直った。
峯田がそれを急かすと、
緑谷は正気に戻り、顔の赤みが引くのを感じると、そこから考えた策を、二人に説明する。
「つまりは!…僕らの個性は解ってないんじゃない?」
「!!ケロッ……確かに!!カエルの私を知ってたなら、あっちの火災ゾーンに放り込むわね……」
相手に知られてない力は、警戒に値するだからこそ、緑谷は勝てるチャンスだと言ったのだ
「僕らの個性が分からないからこそ!!きっと、数で攻め落とすって作戦にしたんだよ………数も経験も劣る……
僕らの勝利の鍵は……
奴らに僕らの個性が未知であること!!敵が船にあがって来ない……これが仮説を裏ずけている!!」
だが、それは…向こうに充分警戒され、力量を図られているということ……
3人はしゃがみ込み、それぞれの個性に付いて話し合う。