第11章 未知との遭遇
1、来たれ、USJ!!③
緑谷は胸をなでおろし、
「待てよ……梅雨ちゃんオールマイトは怪我しねえぞ!似て非なるあれだぜ…………」
息を吐いた。
「しっかし増強型のシンプルな個性はいいなあ!!派手で出来ることが多い!!…
俺の硬貨は対人には強えけど……如何せん地味なんだよな?」
切島がそう自身の個性を見せれば、
先ほどホットし、息を吐いていた緑谷も彼の個性に食いつく。
「僕は凄いかっこいいと思うよ!十分プロにも通用する個性だよ!」
緑谷の笑顔に切島はちらりと、後方に座る轟と爆豪を見る。
「プロな!!けどしかし、ヒーローも人気商売みたいな所もあるぜ?」
「まぁ!派手で強えって言えば!轟と爆豪だな!!後は、虚言だろ!」
切島の楽しげな声に、蛙吹がボソリと呟く。
「爆豪ちゃんは……キレてばっかだから、人気出なさそう……」
その声に、当然キレる爆豪……
「なんだと!?コラ!!出すわ!!」
「ほら……」
怒る爆豪に今度は鳴海が彼をからかう素振りを見せる。
「この付き合いの浅さで、既に糞を下衆いに入れ込んだ性格と認識されてるって、すげぇよ!!」
「なんだと!?テメェのボキャブラリーはなんだ!!」
そう叫ぶ爆豪に
緑谷は、昔からガキ大将的存在であった彼が、弄られている事に驚きが隠せず少し震えていた。
かっちゃんが弄られている……信じられない光景だ!!……流石雄英…!
緑谷が頭を抱えると、相澤が騒がしい生徒達に向け、到着の合図を出す。
「もうすぐ着くぞ!いい加減にとけ!!」
相澤の合図に皆の顔つきが変わった。
『 「はい!!」 』