第8章 爆豪のスタートライン
保健室へ入ると、
痛々しい緑谷の前で、怒るリカバリーガールと般若のような顔でオールマイトを睨む耀の姿……
「入学してから……3度目だよ!?何で!!止めてやらなかった!!オールマイト!!それに…
リラちゃんの方もだ!!あの子は、普通とは違うんだよ?私の治癒能力は効かないんだ!!耀もカンカンさね!」
「本当だよ……何カッコつけてるわけ〜ムカつくんだけど〜……親父のくせに〜うわぁ……殺そす……今なら、ヴィランになりそう!!」
「いつもより棘倍か!?耀君!?」
身体を縮め、申し訳なさそうな彼に、緑谷を見つめると耀は言う。
「余り、頑張らせないでやったら?こいつ…いつか、死んじゃうぜ?」
「あぁ……気おつけるよ…
申し訳けありませんリカバリーガール
それで、二人の容態は?…」
オールマイトの質問にリカバリーガールは彼に怒りながらに応える。
「私に謝ってどうするの!容態も何も…彼の方は、
疲労困憊の上…昨日の今日だ……一気に治癒してやれない!!応急手当はしたから……点滴入れたし、日を跨いで少しずつ活性化して行くしか無いさね!
リラちゃんの方は
ただ、眠っているだけに見えるけど、彼女の個性の副作用は只の眠りじゃないって知ってるだろう?……
今日は恐らく、目は覚まさないだろうね……だから…耀君に来てもらったのさ!!
まだ……悪夢や、暴走はみられないからよかったけど……この子の闇は普通の子とは違うんだ…
全く、それにしても……彼の方は力を与えた愛弟子だからって甘やかしすぎだ……」
「あぁ……確かに、こいつを甘やかして、どうしたいんだろうね〜……でも…このままじゃ継ぐ前にさっきも言ったが……死んじゃうぜ?」
耀とリカバリーガールの言葉に、頭をかくオールマイト……
「返す言葉もありません……彼の気持ちを組んでやりたいのと、
彼女の生徒達への姿勢に
つい……訓練を中止するのを躊躇しました。……そして…2人ともあまり大きな声でワンホーオールの事は、どうか……」
「はぁ……相変わらずだな……オールマイトさん……いわねぇから、安心しな…けど、次はないからな……リラを巻き込んだら、俺は、
前にも言ったけど、殺すよ……あんたであっても」
オールマイトの言葉にリカバリーガールはため息を吐き、
耀は彼女をおんぶし、保健室を後にする。