第2章 目指せヒーロー
学校へつき、校門まで来ると、
彼女は雄英が厳重警備であったことを思い出した。
はぁ………もう嫌なるなあ……早く帰りたいんだけどね……
彼女はとりあえず、ここまで、来たのだから、後は、校門まで、来てもらおうと、
ケータイを取る。相手はもちろん耀だ
「もしもし………」
「あ!リラ!!届けに来てくれたあ?助かったよー……学食は込んでるから、なるべく使わないし………今どこ?」
「校門前……」
「お!直ぐそこじゃん!!……あ……そうだ!!リラ……今日中学校開校記念日で休みでしょう?……進路決めの為にも、うちの学校見てってよ!!丁度、校長もいるし!!」
元気よく彼女に話す耀は何故だかかなり嬉しそうだ。
あぁ……やっぱりか………
彼女の読みどおりか……やはり、ヒーローの学校へ誘う為だったようだ。
普通の子供であれば、誰でも有する超常……名を個性は、あまつさえも持て余し、ヒーローを目指す者が多い。
これは、ヒーロー世界であるこの世界にとって、普通だ。
しかし、彼女は違う。
彼女は人を守るどころか、
極度の人嫌いであり、
進路など全くもって決まっていない。
むしろ、普通の公立に行き、普通に就職しようかと考えていた。
さらに、彼女は……誰もが憧れるヒーローなんか……微塵も好きではないのだ……
だから…彼女は幾度か耀に誘われても断わり続けて来たというのに、
だが…断るのも、強硬手段をとられそうなので、
彼女はケータイを耳にあて、ただ短く、こう言った。
「……わかった……」