第6章 ようこそ!ここが雄英高校ヒーロー科だ!!
3、届け……最後の1球……
緑谷は巻き付く布に戸惑いながら、彼の首に下げられたゴーグルを目にする。
「その……ゴーグル……そうか!!個性を抹消する個性…抹消ヒーロー…イレイザーヘッド……」
そして…それを間近で見ていた彼女もイレイザーヘッドと聞き彼が誰だか、解っかり入学前の彼が彼女を知っていた理由について理解する。
あぁ……相澤先生か……あの……よくマイクさんと来て、すぐ帰る人
仕事帰りに……家にいたから、ゴーグルだったのか……
わからない……訳だ………
「見たとこ……個性が制御出来ないんだろ?また行動不能になって…誰かに助けて貰うつもりだったか?……」
「そ…そんなつもりじゃあ!!」
必死に弁明しようと焦る緑谷
相澤はそんな彼を見ると、自分の元へ引き寄せた。
「お前は、そんなつもりじゃなくても……周りはそうせざる負えないって話だ……昔……ある暑苦しいヒーローが大災害から一人で千人以上の人を救いだすっつう伝説を作った。
さらに、ある事件でヒーローの到着が遅れ……沢山の人を小さな少女が1万人もの人を助け出した。
だが、少女は小さい体な故に、残り400人の命を救えず、未だその命を背負い続けている。
……それ以降…ヒーローはたった一人の小さな少女に沢山の命の重みを背負わせた事を悔い………より、沢山のヒーローを国は置く事を決めた……
…同じ蛮勇でも…
お前は一人を助けて木偶の坊になるだけ…………緑谷…出久……お前ヒーローになれないよ……」
その言葉は、出久には重いもので。
暗くなる表情……重くなる手
相澤は彼を離し、個性を戻すと、二球目のボールを手渡す。
これで、最後……