第6章 ようこそ!ここが雄英高校ヒーロー科だ!!
2波乱の個性把握テスト!?③
リラはその状況をぼーっと眺めていると、
相澤が彼女に何かを投げつける。
「ほらよ……それ、クラスメイトの出席簿だ……どうせ……覚える気ねぇんだろうが……耀が言ってたぞ……友達作れって……」
彼女は投げつけられたものを手に取り、それをパラパラと読んでいく。
さっきの子は……飯田天哉……個性は……エンジン……
その後ゴールしたのは、カエル少女…蛙吹梅雨……個性カエル……
そこには、ご丁寧に、全員の個性や出身中学まで書かれていた。
彼女はそれを読みながら、それぞれの記録を凝視する。
なるほど……個性把握というのは…あながち間違ってはないんだ……
きっと、これは、自分の限界を知るテスト………
「先生って……意外と優しいんですね……」
「……あ?……」
「だって……これは自分を知る機会を与えているわけですから……」
そう彼女は再びそれぞれの記録を確認する。
そして、全然記録が出せていない……緑谷に目を細めた。
彼は中学時代よく
無個性と呼ばれていた……
なのに…彼は…此処…にいる…
という事は……彼は、発現したのが………去年からという事になってしまう
だが、個性は4歳までが、発現リミット……
おかしい……何かあるのか?
そうしていると、ボール投げで彼は見せる。
右腕を光らせ思いっきり
その力に彼女はある人物の顔が浮かんでしまった。
間違えるはずが無い……あの力は……オールマイトの……
しかし、それは……発揮されることは無く、46mという短い記録に終わった。
そんな緑谷に、相澤が怒りながらに彼へ近づく。
「個性を消した!………つくづくあの入試は合理性に欠くよ……お前見たいな奴でも入学出来てしまう………」
相澤は首に巻いてあった布を解き、
彼の方へその布を巻き付けた。