第3章 特別特待生推薦枠
200人もの応募と聞けば、流石、有名なヒーロー科があるだけはあるなと彼女は関心する。
だが……彼女は、何故だか、それを受けたい気がしていた。
普通の試験を受けるより、きっと…ヒーローを目指す意志の強い人を見れるかもしれない……そう思った。
「この試験は、あくまで自己応募だ……だから………大勢の人が受ける……でも……君は……受けるかい?」
彼女の応えは……もう既に決まっている。
私はヒーローが嫌いだ……だからこそ、より強い意志を持つ人達の元で試験を受けるべきだ。
ヒーローを………何故目指したかったのかは……もうとうの昔に忘れている。
だから……思い出せるかもしれない
…普通の子のようにヒーローに憧れた自分を
だから……
「……受けます……それが、一番……私にとって……いい事な気がするから……」
そして……いよいよ試験当日……
緊張なんて感情は彼女には無く……
彼女を除く199名もの受験者を眺めた。
恐らく、一般入試よりは受けている数も少ないだろう……だが……この200人から選ばれるのは、たったの一人………
その頂点が、ヒーロー科1-Aへの入学切符を得るのだ
そうして、彼女は会場の中に消えていった。
…試験会場内
皆、ヒーローになりたいという思いで溢れているような気がした。
自分を場違いな人間だと感じるも、
彼女は黙って、席につく。
「よぅ!特別受験生リスナー!!!今日は俺のライブにようこそ!!!!」
シーンとする会場……
そして…現れたのは、やたらテンションの高い男……、
その男は…よく彼女の家に来て耀
と談笑しているヒーローだった…
あ………マイクさんも雄英の先生なんだ………
あ………もう一人たまに来てすぐ帰るゴーグル着けた人もいたなあ……あの人もここの先生なのかな?
気づいたら、いないから、いつも話したことないんだよね………
そんな事を考えていると、マイクが試験の説明を始める。