第3章 特別特待生推薦枠
「酷いですね……両親の話をだすなんて……
断れないじゃ無いですか…」
彼女には、感情はない……
でも…耀と根津には、彼女が泣いてる様にしか見えなかった。
そして、彼女は、二人に真剣な瞳を向け
「わかりました……受けてやりますよ…受験…」
耀はそんなリラの頭を撫で、校長は小さな身体でリラに近づき、彼女の手にそっと、手をのせた。
「大丈夫……君は……誰よりも優しいヒーローになれるよ……」
そして、試験が迫る11月の事…再び、耀が根津を連れてきて
…リラは願書を出す前にある事を言われた。
「君は……特殊な個性だからね……今…君を違う形で試験を受けさせようと思うんだ」
別の試験……その言葉に首を傾げる
何で別?
「というのは、冗談で!!実は新しい推薦枠をつくることが決まってねぇ〜それを受けて貰いたいんだ!」
根津と耀が嬉しそうにハイタッチする中、
彼女は目を見開く。
「へ?新しい推薦枠?」
「その名も!!!特別特待生推薦枠!
普通の推薦とは違い、筆記と実技試験はハイレベル!!だけど……学費……及び…学食費無料!!どう?
耀君は、仕事も忙しいし……君はきっと……学校を決める時迷惑をかけたく無いんでしょう!」
その提案は、実に彼女の的を射ていた。
そう……彼女は夜遅くまで、ヒーロー活動していた耀のために、負担をかけず、普通に就職先まで、約束された学校を選んでいた。
彼女は…そこまで気づかれてしまうと、
少し、肩の力を抜く。
「で?その試験の人数は?」
「今のところ!!リラを含めて、200人程が応募している。でも……受かるのは、たったの1人だけ……そんな試験だけど……
どうする受けてみる?」