第12章 〝Unlimited〟
「……やっと来てくれた……ッ」
「嫌な…予感がしてね……校長のお話を振り切って……やって来たよ…来る途中で飯田少年とすれ違って…何が起きてるかあらまし聞いた!!……」
オールマイトは敵に近づきつつ、そう話すと、
歯を思いっ切り食いしばる。
全く、己に腹が立つ。
子供らがどれだけ怖かったか……
後輩らがどれだけ、頑張ったかッ……
あの子がどんな思いで、あの場所にたったのか…
あの子にまた私は傷を追わせてしまった。
しかし、だからこそ、胸を張っていわねばならんのだ。
「もう!大丈夫!私が来た!!」
ネクタイをぶち切り、リラの元へ走るオールマイト……
いつもの笑顔はあらず、彼は、かなりの怒りがこみ上げていた。
それを確認した敵側は更に楽しげだ。
「待っていたよ…ヒーロー……社会のゴミめ!」
襲いかかる敵たち、だが…ものの数秒で、彼は敵を蹴散らした。
脳無をどかし、リラを抱える。
こんな小さな身体で……また……
リラは申し訳なさそうな彼の顔を見ると、
瞳に涙をため笑った。
「やっぱり…ッ来てくれると思ってたッ……………」
そう彼女の腕は、重力にそい下へ落ち
オールマイトはそんな彼女を抱える手に少しだけ力を込めると
、彼は、彼女を緑谷達の元へ飛んだ
そして彼は
肘を抑え座り込んでいる相澤に彼女を託す
「相澤君……遅れてすまなかった。……彼女をどうか頼むよ……」
「あぁ……」
短く返事をした相澤は彼女を負傷していない方の腕に大事そうに抱えると、
立ち上がり
緑谷達の方を振り返り、叫んだ
「出口まで走るぞ!!」
相澤の声に、走る。蛙吹と峯田……
でもその声に
…緑谷だけは……走れなかった
それは、きっと緑谷が誰よりも彼の力の限界も…身体の限界も良く知っていたから……