第12章 〝Unlimited〟
Unlimited!!
彼女は舞う……最後の力を振り絞りながら、
痛い……足も…手も……頭も…身体中痛い……
けど…守れなかったあの日の痛みに比べたら軽いものだ。
彼女は戦う……あの場で来なかった助けをもう一度求めひたすらに……
「はぁッ……はぁッ……」
「辛そうだなあ…リラ!!もしかして?限界か?……
お前は傷つけたく無かったんだけどなあ?
お前が行けないんだぜ?お前が普通にこっちに来てくれれば、良かったんだけど………まぁ……時間もないからね………脳無、殺さない程度にやれ……」
「グガアア!!」
今まで以上に声を上げ、こちらへ向かってくる脳無……
彼女は踏ん張り拳を構えた。
来る……瞬間彼女は…勢いよく拳を振るう
が、しかし、拳は空気をかすめ、その場に落ちた。
そして、彼女が振り返るとそこに脳無の姿が。
しまったッ…やられる
叩きつけられた身体は容赦なく押さえつけられ悲鳴を挙げた。
「うッ……ぁぁ!!…」
……痛い……またッ……救えないの……またッみんな消えちゃうのかな………嫌だ…嫌だ……
また、消えてしまうのは嫌だ……
その時、彼女の前に、過去で
何度も何度も助けを望んだ
ヒーローが現れる
脳無に下敷きになりながら、彼女は小さく蚊の泣くように呟いた。
「…ッ…やっと来てくれたて……
遅いよッ……オールマイト……」
小さな彼女がずっと望んでいたヒーローは……煙と共に現れ、
生徒は希望を感じ
敵はやっと来てくれた平和の象徴を見ると、子供のように笑う。
「やっと……来たか!!レジェンドヒーロー!!平和の象徴!!」