第2章 本末転倒
「エルヴィン、いるか?」
コンコンと扉をノックして入ってきたのは、
リヴァイとミケで手には小包を持っていた。
「誕生日プレゼントだ」
「ありがとう、二人共!これは勿論ナナシの手作りだねっ!?」
身を乗り出して言ってきたエルヴィンに二人が驚きながらも
「あぁ・・・」と返すと、彼は物凄い勢いで小包を開封した。
中を開けると手袋が入っており、嵌めてみるとピッタリだった。
「あぁ・・・何て素晴らしいんだ」
恍惚とした表情で手袋に頬ずりするエルヴィンに
ドン引きしながらも、二人は苦言を呈する。
「・・・エルヴィン、今年はナナシ自身からのプレゼントは
期待すんなよ」
「ナナシは今とても疲れている。だから無理強いとか
強要だけはするな」
リヴァイとミケの言葉に眉を寄せながら、
エルヴィンはどういう事かと尋ねた。
すると、二人は「俺達がいけないんだが・・・」と
ここ数日の話をし始める。