第2章 メロキフィストという少女
いつも通り店の奥に進む。
装飾がより一層ギラギラと成金趣味な光を放つ。
VIP専用ルームが並ぶ廊下を歩けば、さきほどの成金趣味な装飾とは打って変わり、落ち着いた雰囲気の部屋が並ぶ。
さらに奥へと足を進めると、最奥の部屋から落ち着いた雰囲気に相応しいとは言い難い、楽しそうな高笑いが廊下に響いている。
「あいつ、また遊び呆けやがって…。」
憎らしそうに眉間に皺を寄せ、拳を握り占める美女。
「___様がいらしたそうですわね?」
「僕も___の話耳に入れました!」
耳を立てると不鮮明な声がきこえる。
女の高い声と、男の低めの声が聞こえ、聞き覚えのある高笑いが響く。
扉を強めにノックして怒りを押し込め声を掛ける。
「ルシファー様。メロキフィストです。」
高笑いの主が応える。
「おお、メロキフィスト入っていいぞ。」
扉を開ければ、様々な種族の美男、美女たちをまわりにはべらせた高笑いの主…
堕天使ルシファーもとい、
悪魔王サタンがいる。