第14章 ライクミー
午後の授業の終わりを告げる鐘が聞こえてきて
私はやっと爆豪くんから解放された
焦凍の部屋について、ヘナヘナと座り込んでしまう
何時間弄られたのか…数えようとしてやめた
『シャワー浴びなきゃ…』
重たい体をどうにか奮い立たせ立ち上がる
身体中についたニトロの香りを落とさなければ
熱いシャワーを頭からかぶり思う
(爆豪くん…何がしたかったんだろ)
てっきり抱かれると思って逃げる算段を立てていたのだけれど
爆豪くんは、胸とか秘部には触ってこなかった
それどころかキスもしてこなかったし
ただじわじわと焦らすみたいに体を撫でたり噛んだり
爆豪くんの手の感触が身体に残ってる…
太ももを撫で回す大きな手や
耳元で囁かれた甘美な言葉まで、しっかりと思い出せてしまう
『あーーーーーー』
恥ずかしくなって叫ぶ
ダメだ、忘れよう
そう心に決めて、シャワーを止めた
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~轟side~
部屋に帰ると寧々が出迎えてくれた
抱きしめると石鹸の匂いがした
抱きしめただけなのに、寧々はトロンとした顔をしている
「寧々、そんな顔して
誘ってるのか?」
『ふぇ?そ、そんな
誘ってなんかないよ…』
「寧々がそのつもりじゃ無くても
目がそう言ってるぞ…それにもう、俺もスイッチ入った」
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~寧々side~
焦凍は私を優しく抱く
少しの愛撫だけで信じられないほど濡れてしまうと
「もうこんなになってるぞ、かわいいな…」
って耳元で囁かれた
それだけでクラクラしてしまう
爆豪くんにさんざん焦らされたから、こんなになっちゃったのかな…
目の前の焦凍は嬉しそうだけど
罪悪感が黒いモヤになって心に広がる
焦凍に抱かれているのに、爆豪くんの感触も残っていて
ドロドロに溶けてしまいそう
本日何度目かの絶頂をむかえて
私は意識を手放した