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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第13章 リブウィズミー




スマホのバイブで目が覚めた


「寧々、俺だ」

『爆豪くん…?』

「話がある、来れるか」

『う、うん…』


「痛いことしねぇから、安心しろ」


爆豪くんに言われた通り、寮近くにある噴水に行く
夜の風はひんやり気持ちがいい


『爆豪くん』
呼びかけると、ボロボロの爆豪くんがふりかえった

『すごい怪我、仮免許試験そんなにたいへんだったの?!』

「クソナードと戦ってこうなった」

『緑谷くんと…』

「俺なりにケジメ付けてきた」

『?』

「今回の拉致られたのは、俺自身の弱さのせいだ
そのせいで、失っちまったもんも
俺の弱さゆえだ…」


「だから、失ったもんは
テメェの手で取り返す」

爆豪くんは、何の話をしてるんだろう…



「好きだ、寧々
お前のことが好きだ」





ドクンッと心臓が鳴る


『か……爆豪…くん』

勝己、と呼びそうになり自分で驚く
そんなに馴れ馴れしく呼んではいけない



「お前は轟のモンなのは理解した
してねーけど無理矢理飲み込んだ

その上でお前を手に入れる
手加減なんてゼッテーしねぇからな」


『でも…なんで私なんか…』
なんで爆豪くん、私なんかを好きなんだ?
大して話したこともないはずなのに

考えていると、さっきの過去のLINEを思い出す



『……私と爆豪くんは、仲良かったの?』

「どういう意味だ?」


『LINEの過去のやり取り見たの…
でも覚えてなくて…

本当に爆豪くんと私、毎日連絡取り合うほどなかよかったの?』



「………よかったと、思う…
少なくとも俺にとっては
他の誰とも変えれねぇ存在だった

寧々は違ったみだいだが」


『そうなんだ…ごめん覚えてなくて…』

「お前の記憶をそんな風にしちまったのは
俺の責任だ
だから、昔の記憶なんざ無くても
もう1度お前を俺のものにする」


『爆豪…くん』

「それが言いたかっただけだ」


爆豪くんはそう言って寮に戻って行ってしまった


雲がかかった月を見つめる
私が覚えてない私達の関係
私が覚えていない爆豪くん

だとしたら、時々思い浮かぶ笑顔の爆豪くんは
忘れてしまった彼なのだろうか

思い出そうとすると

ズキンと頭が痛んだ




無理しても良くないよね…
ため息を吐いて、私も部屋に戻った
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