第13章 リブウィズミー
みんながヒーローの仮免許試験に向かったあと
私は部屋に1人寝転んでいた
明日から新学期なのだが
精神状態が落ち着くまでは、学校を休むよう言われている
暇な時はリカバリーガールのところに行くようにと
『暇だなぁ…』
共有スペースに、キッチンがあったのを思い出し起き上がる
『ご飯作ろ!みんなのも作って待っておこう』
自転車に乗り、最寄りのスーパーに行く
大量に肉やら何やら買い込み寮へ戻る
『ひぇーすごく重かったァ』
みんな疲れて帰ってくるはずだから
爆豪くんなんて特に
……………なんで爆豪くんの事今考えたんだろ
作業している手が止まる
時々頭に現れる彼はなんなんだ?
そして、その時なぜ爆豪くんは、あんなに穏やかな笑顔で笑ってるの
私はそんな顔見たことないはずなのに
考えを中断させるかのように
スマホがブルっと鳴る
見ると爆豪くんから、LINEがはいっていた
『え?!爆豪くん!?』
驚き、LINEを開く
爆豪くんからLINEって初めて…てか教えてたっけ
爆豪 【夜、話がある】
短文が送られてきていた
『ん?………何これ』
LINEを上にスクロールする
何このやり取り
爆豪 【迎えにいく】
【ありがとう!】寧々
爆豪 【飯】
【お昼一緒に食べる?】寧々
爆豪 【明日暇か】
【暇!】寧々
こんなやり取りした覚えない
でも、何ヶ月か前からこんな親密そうな会話がされている
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爆豪 【好きだ】
【私も】寧々
なんだこれ
なんだこれは
こわくなってスマホを閉じる
心拍数が上がる
私の知らない私と爆豪くんの関係がそこにあった
私…焦凍と爆豪くん…二股かけてたの…?
そして、爆豪くんとのことは忘れてしまっているの?
いや、待て
爆豪くんが私を好きなはずがない
だってあの爆豪くんだ、女に全く興味がなさそうな
てか、爆豪くんはもっと美人が好きなはずだ
ないない有り得ない
『気のせいだわ』
よかった、早めに気づけて
勘違いして恥かくところだった
料理を作って、共通スペースの机の上に置いておく
何となく焦凍と顔を合わせたくなくて
1-Cに一応設けてもらった私の寮部屋に帰った