第13章 リブウィズミー
「なんで、お前らが一緒に住むんだよ」
『それは……』
婚約したなんて、言っていいのかな…
言い淀んでいると
「寧々!」
『焦凍!』
焦凍が駆け寄ってくる
爆豪くんは焦凍の方に向きを変えて
焦凍に殴りかかっていった
「轟!!てめぇ!」
「っ!」
大きな爆発音に耳を塞ぐ
爆豪くん、どうしちゃったんだろう
もともと怒りっぽいとは思ってたけど、意味なく怒るタイプじゃないと思ってた…
焦凍は反撃もせず、攻撃を避けるのみ
「そこまで」
二人の動きが止まる
『相澤先生…!』
「轟、口付、部屋もどれ」
『は、はい…』
焦凍と部屋むかう
振り返って爆豪くんを見たけど、俯いてて表情は見えなかった
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~轟side~
「寧々は俺と住むことになった」
そういった時のクラスメイトの反応は
いいものでは無かった
「寧々ちゃんって…爆豪と付き合ってなかったか?」
「こないだの爆豪誘拐で、記憶が歪んでるらしい」
「今はじゃあ、轟くんと付き合ってるって思ってるの?」
「だけど、一緒に住むって…」
「爆豪ちゃんが、可愛そうね」
「轟さんも、寧々さんのことが好きでしたからね…」
囁かれるクラスメイト意見
そう思われても仕方ない、言われて当然のことをしている自覚はある
少し遅れて来た爆豪の顔を見ることは出来なかった
解散になり、部屋に行こうとすると
峰田と上鳴が話しかけてきた
峰田「おい、とどろきぃ!ズリーぞ!」
上鳴「一緒に住むってつまりそういう事でいいのか?!」
峰田「そりゃそーだろ!狭い部屋に男と女がふたりきりだぜぇ…何も無いわけないだろぉ」
俺は特に返事もせず聞き流す
寧々の表情を伺おうと、振り返ると
さっきまで居たはずの寧々が居ない
見渡すと爆豪も居ない
嫌な予感がして走り出す
少し離れた林に寧々と爆豪の姿を見つけた
当たり前のことだが、爆豪はブチ切れていた
俺に容赦なく殴りかかってくる
悪いとは思っている…最低なことをしている自覚もある
だからと言って譲る気もない
間もなく先生の仲裁が入り
俺と寧々は部屋に戻った