第13章 リブウィズミー
「寧々」名前を呼ばれてハッとする
なんだったの?今の…
なんで空想で、旦那さんが爆豪くん?
あんな爆豪くんの優しそうな笑顔…見たことないはずなのに
やけにリアルで、胸が締め付けられそうだった
疲れてるだけだよね、最近色々あったし
そのせいに違いない
あんな有り得ない白昼夢みるなんて
疲れてる以外に有り得ない
そう言い聞かせて焦凍の胸に顔を押し付ける
そのまま深い眠りについた
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始業式
私と焦凍は1-Aの寮に向かって歩いていた
『なんだか、緊張するな…
私、クラスも違うし…そもそも学科もちがうのに
いいのかなぁ…』
「大丈夫だ、みんな受け入れてくれる」
寮前には既にA組の人たちが集まっていた
緑谷「あ、轟くん!と寧々ちゃん?」
緑谷くんが振り返る
麗日「寧々ちゃんだー」
麗日さんが抱きついてくる
轟「寧々は、俺と住むことになった」
端的に焦凍が説明する
「えええええーーーー!」
割れんばかりの驚きの声
『お、お世話になります』
私はなんて言ったらいいのか分からなくて頭を下げる
なんか、ざわついてるよね…
少し遅れて爆豪くんもやって来た
私の事をチラッと見て不思議そうな顔をしたけど目をそらされた
この間怒ってた理由を聞きたかったけどな…なんて思っていると
相澤先生がやってきて、寮の説明をしてくれる
「とりあえず、部屋作ってろ
以上、解散」
そう言われ、焦凍と一緒に部屋に向かおうとした時
腕を捕まれ振り返る
「爆豪くん…」
「ちょっと顔かせ」
焦凍に一言言おうと思ったのだけれど
峰田くんと上鳴くんと話してるみたいだったから
まぁいいか、と思って爆豪くんについて行く
腕を引かれて来たのは寮のそばにある林の中だった
「爆豪くん、どうしたの?」
「なんでここに居る
お前のクラスは1-Cだろうが」
うわ、怒ってるのかな…そうだよね、私よそ者なわけだし…
『ごめんね、よそ者なのに…
でも、あの、焦凍と住むことになっちゃってさ』
「轟…と?」
『うん、私も突然で
まだ実感ないんだけどね…』
へへへ、と笑ってみせると
肩を掴まれ、木に押し付けられる
『いたっ!』