第12章 リメンバーミー
「おい、寧々…マジ何言ってんだよ…」
寧々の肩をつかむ
『爆豪…くん?』
なんだよその目、なんでそんな
「他人見るみたいな目してんじゃねえよ」
『っ!』
方を握る力を強めると、寧々は顔を歪めた
「辞めとけ爆豪」
轟が止めに入るが、その手を払い除ける
爆豪「ほんと笑えねぇから、なぁ!」
『し、焦凍…爆豪くん変だよね?どうしちゃったの?』
爆豪「寧々!!!」
切島「爆豪落ち着けって」
轟「先生に診察してもらう、少し待ってろ」
切島が寧々から俺を引き剥がし、病室の外に連れていった
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「結論から言うと、軽い記憶障害が起きてるね」
リカバリーガールが言う
八百万「そんな…」
リカバリー「そもそも、毒ガス吸って疲労していたところに、お前さんの強大な個性をコピーして、それ使って、キャパシティーなんてとっくに超えてるよ
お前達はヒーロー志望で、ヒーローになる訓練も受けてる
でも、この子は違う
ヒーローになる覚悟が出来てる者とそうで無いものでは
心の強さも違うんだよ
今回、爆豪が拉致され、初めてヴィランを間近にして
精神的に大きなストレスと傷を抱えてる」
緑谷「じゃあ、寧々ちゃんは、かっちゃんを忘れてしまったんですか?いや、でも爆豪くんって言ってたし…」
リカバリー「忘れてはいないよ
が、恋人関係だった事は忘れてるね
忘れているというより、書き換えられてる
自己防衛だろうね、この子の中で今、恋人は轟なんだよ」
爆豪「……んでだよ」
それまで黙っていた爆豪が口を開いた
爆豪「なんでテメェなんだよ!」
爆豪が轟に殴り掛かる
轟「っ…」
反撃せず、ただ耐えている轟
切島「やめろ!爆豪、落ち着け!」
爆豪「落ち着いてられるかよ!ふざけんな!
俺なんだよ…寧々の男は俺なんだよ!!!!」
リカバリー「とにかく!
本人は記憶が間違っているとは思っていない
心の傷が治れば、記憶ももどるだろう
それまでは無理に思い出させようとしないようにね
余計ひどくなったら今度は存在自体忘れられるよ」